詩的に建築を・「間」について その3

     

       計画(プランニング)と『間』

     

    『間』を、どんなイメージにするかによって、計画そのもの

    の印象は全くことなってきます。

     

    設計者の計画における

    『間』に対するイメージの

    描き方如何で、決定的にその印象が変わります。

     

    ここでいう 『間』 は単純な『空間』と同じではありません・・・・・

     

    量的な空間 のみならず、

    床、壁、天井の仕上げ、据える物、間仕切り、外の景色

    「間」同士のつながり、人の動き・・・・・

    それらが混在しながら、変化する・・・

     

             『間』 です。

     

    ゆえに、間取り(プラン)をイメージしてるときに

    すでに『間』でどのようなことが起きて、どのような

    展開になるのか、それをどのように想定し設定したのか

    それによって

     

      『間』 は決定され それに添った・力・を発揮します

     

    やはり、 『間』 は、柱や壁で区切られた空間であると

    いったような装置や機械的イメージではなく、

    もっと能動的であり、

    芝居の一場面の固定した舞台装置・背景などとも異なる、

    連続する折々の印象作用を醸し出して、人に働きかけることができるのです。

     

    また、住宅でも、ビルであっても、

     

    それを企画したり、設計したり、かかわる

    人そのものをそこに反映していることにもなります。

     

    それは、プランニング(内部の間取り、建物全体の配置など)

    とは、 『間』 についての連続を描くことであり、

    この 『間』 に対しての各自のイメージ認識がすでに

    出来上がる建物の印象と性格を決定していると言えます。

     

    『間』とは、人と物と空間と時の移ろいと 構成する素材 そして心理と

          それぞれの人の考え方、あるいは生き方、

          価値観までもが交差する。

     

          と捉えられるものです。

     

    『間』は、仕切る 囲う のみならず 繋ぐのもまた間の作用です。

     

    格好、人間関係における 『間』 の複雑さや、深さに似ています・・・・

     

     

     

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