詩的に建築を・基礎の基(もと)

     

     あらゆる建築は、母なる大地から始まる

     

     母に依らずには、何事も生じえない

     

    建築は、大地を拠り所とし、大地を頼りに立ち上がる

     

    しかも、その成分はすべて譲られて・・・・・。

     

    その大地に根を下ろし、立ち上がって後も、

     

    自らの重身と力をさらに母なる体内へゆだねていく。

     

    この恩を忘れて、建築を語っては、不幸の極み。

     

    普通は、基礎から始まる建築ですが、この基礎の 基

     はしっかりと(土)が上屋を支える形になっているのですね。

     

    基礎の基本の基 の基本は 土 にあり。

     

    まさしく、建築の始まりは、土から始めなければならない。

     

    母なる大地にも、皮膚あり 筋や筋肉もあり、骨とか、脂肪とかもある。

     

    ところによっては水分、垢みたいなところもあり・・。

     

    母の子を思うが如くに、母の自愛が深く及び安きところ

    即ち、筋肉や骨格に支えられ、しっかり抱かれることがもっとも母子とも安泰となる。

     

    やはり、 基本は基礎の以前に、まず立つ場所の 土 です。

     

    これらを踏まえて・・・

     

     ながれて とどまる土泥 は 垢に似て

     

     盛り土の厚塗り、脂肪に似たり・・・

     

     鍛えて硬い筋肉は、締まった砂利のよう、

     

     地山を固める岩肌は、骨格や筋のように・・・

     

     畑田は、水なくては固く、水に合えば形なし

     

     水近くの粘りの土は、融通の利かないわがままで

     

     細かな砂は、自覚なく流れます・・・・。

     

      ゆめゆめ、何事も しめ固め、鍛えてのち用をなすなり。  と言えり。

     

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